青年の言葉が詰まる。
正直言えば戦ってほしくない。彼女の現状を考えれば当然の考え。
だが彼女は、
「さっさとやるわよ、あんな機械野郎バラバラにしてジャンク屋に売ってやるわ」
自分にはどうすることも出来ないのかと青年は心の何処かで思った。
だからディムロスを構える。
「マリーさん、コングマンの援護お願い出来ますか?」
「ああ、任せろ」
とにかく、この戦闘の勝利への道は見えてきた。
「アトワイト、確か肉体強化系の晶術ってあまり良くないのよね?」
《支援と言えば聞こえは良いけど、強制的に肉体のリミッターを外してを能力を向上させるモノだから。だから基本は短時間だけで、千年前は皆厳しい訓練を積んだ軍人だったから使えたんだけどね》
「……じゃあ、コングマンは問題無いわね」
《……短時間ならね》
アトワイトの了承を得たルーティはコングマンに声を掛ける。
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bkm
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