「コングマン! あの凹んでるトコぶっ壊せるか!?」
「ったりめェだろうが!」
「よし……じゃあチェルシー、敵に当てない様にして攪乱って出来る?」
「はいっ、お任せください!」
ソーディアンの力を借りずにスタンは指示を出していく。その姿にルーティは驚いていた。
「何よ……別人みたいじゃない……」
《ディムロスのマスターである事は伊達じゃないという事よ》
「…………」
では自分どうなのか、アトワイトのマスターに相応しいのだろうか。ソーディアンを持つ資格はあるのだろうか。
分からない、何も分からない。
するとマリーが彼女の肩に手を置いた。
「ルーティ、泣いても構わないんだぞ」
「……戦闘中に泣く程、空気読めない女じゃないわよ」
心が晴れない、ならば目の前の事に集中するしかないとずっとずっと言い聞かせてきた。
「スタン、攪乱ならアタシが適任でしょ?」
「えっ……」
prev next
bkm
[back]