呆れているディムロスだが、現実逃避はしない。手短にスタンに指示を出す。
《スタン、ゴーレムと戦った時の事を思い出せ》
「え……」
ゴーレムと戦った時、青年は自分の記憶を探る。
そして理解した。
「そうか……機械なんだから、どっかに機械を動かす為の動力がある筈だ!」
《その通りだ、恐らくアレもレンズが動力だろう。だから中枢部となるコアさえ破壊すれば良い》
「じゃあ、そのコアは何処にあるんだ!?」
《さあな、流石に我にもそれは分からん。ただ兵にあそこまでの攻撃力を持たせるんだ、決して小さくはないだろう》
冷静な分析をするディムロス。
アトワイトはマリーに治癒術を使うルーティの手の中で、彼女に話し掛けた。
《ルーティ、もっと周りを見ることを意識して》
「何言ってんのよ……戦闘中なんだから、周りを見るのは当然じゃない」
《…………》
きっと彼女自身も心の何処かで分かっている。
彼女の剣は、彼女を触れてあげる事しか出来ない自分を悔しく思う。
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bkm
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