笑ってはいるが、確かにルーティの表情は優れない。
スタンも声を掛けた。
「なあ……、無理しなくても大丈夫だぞ」
「無理なんかしてないわよ……」
「嘘つけよ、無理してるに決まってるだろ……!」
「……だから何よ、アンタには関係ないでしょ!? 黙ってやる事やったらそれでいいじゃない!!」
怒声だけが響く。
その後にやって来たのは重い沈黙。
「……Rキーを手に入れて、ダイクロフトに乗り込む……それだけでしょ」
「そ、そうだけど……」
「ならさっさと行きましょ。さっさとやって……空で笑ってるヒューゴに地獄を見せてやるわ」
「ルーティ……」
ディムロスとアトワイトが言葉を交わす。
《人選を、誤ったかもしれないわね……》
《いや、アトワイトが居るとはいえ実質1人だ……1人にしておく方が心配……そうだろう?》
《ええ……言い方は悪いけれど、リオンさんはヒューゴを元から快く思っていなくて、ルーティとの関係も最初から知っていたみたいだから、まだ大丈夫、だと思うわ。でもルーティは……いきなりの話で、私の言葉も届かない……》
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bkm
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