危うく青年の好奇心に火が点きそうになったのをディムロスが止め、リトラーが失笑しながら口を開いた。


『ようこそラディスロウへ、何人かは一度此処に来ているだろうが』


 微笑みを見せた総司令は、次に指揮官としての厳しい表情を見せる。


『実はこの艦は戦艦ではなく、本来の用途は輸送空艦なのだ。故に大きな武装は無いが、非常に小回りが利く。この機動力を活かし、千年前はダイクロフトへ乗り込んだ。今回も短期決着で同じ様に、といきたいが……向こうもミクトランの二の舞になるつもりはないという事なのか、強力なバリアがダイクロフトを覆っている。コレは千年前には無かったモノだ、どうやって作り上げたかは疑問だが……コレを突破するには他の外郭施設から制圧する必要がありそうだ。その方法や手順はレイノルズ君の手を借りて急ぎ解析する。
 その間に君達にはある物を手に入れてほしい。それは……レイノルズ君、フィッツガルドの地図を出してくれないか』

「はいっ」


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bkm

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