《スタン! セシルの方を向いて手を組め!》
「え!? こ、こうか!?」
状況が飲み込めないまま手を組むと、それにセシルが勢いを付けた片足を乗せた。
そこでスタンは察し、力一杯足を斜め後ろに押し飛ばす。
「君、イイ仕事するじゃないか!」
石の手が足を掠めたが、何とかゴーレムの背後に着地した。
直ぐ様確認すると、二体とも色の違うそれは首にあった。
「私がコイツ等を破壊したら走り抜けて、結界石を破壊しろ!」
「おう!」
指示を飛ばした直後セシルは、ゴーレムが此方を振り向く前に刃を奮う。
一閃した刃は片方のゴーレムの弱点を切り裂き、もう一方は勢いをそのままに刃を突き立てる。すると石の身体は音を立て崩れ落ち、その隙にスタンが階段を駆け上がった。
「未だ動くのかい……」
散らばる石がゆっくり浮き上がり再生しようとする。
当然それを許す筈も無く、浮かんだ弱点を斬り捨てた。
prev next
bkm
[back]