近付かなければ何の意味も無い。
スタンは晶術が使えるが、石に炎はあまり意味が無いだろう。
「うーん、弱点さえ見つけられたら勝ちは確定なんだけどなー」
「向こうが動いてくれないからね……攻撃を避けつつ見つけるしか無いよ」
「だよな……よし、行くぞ!」
「前向きだなぁ」
再び二人同時に駆け出し、攻撃を誘う。
ゴーレムの一撃は確かに重いが、直線的なモノが多い。キチンと見切ってさえいれば、間合いを詰めても避けられる筈。
「色の違う石、色の違う石……あー、見つからない!」
《正面が駄目なら背後に回らなければならんな》
「それが出来たら苦労しないって……!」
思わずスタンが弱音を吐く。
敵の攻撃範囲とスピードを考えると、仕方ない事だろう。
「背後か……そうだな……スタン、君の力を借りても良いかい?」
「へ?」
返答を聞かずにセシルはスタンから距離を取り、その後彼に向かい走り出す。
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bkm
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