《私はメルクリウス・リトラー。現在から千年前に起きた天地戦争にて、天上軍と刃を交えた地上軍の総司令を務めていた。
 戦争が終結し武力放棄をする際、ソーディアンと同じ様にラディスロウのコアに人格投射をし眠っていたのだが……ダイクロフト復活に従いラディスロウが再起動し、私が目覚めたというわけだ》


 総司令、ならば彼の言葉が持つ雰囲気が納得出来る。そしてその言葉が真実ならば、ソーディアン達の上官でもあるのだろう。彼の声はソーディアンマスターでなくとも聞こえるらしく、ドライデンとレイノルズも反応している。

 リオンが彼の素性を理解すると、クレメンテが言った。


《しかしリトラーも人が悪いのう、儂等は千年も同居していたとは》

《ラディスロウへの人格投射は念の為という私の独断だったからな、皆が知らなかったのも無理は無い。それにラディスロウ自体悪用されぬ様に外部入力を全て無効にし、ダイクロフトの再起動の瞬間にしか目覚めぬ様にプログラムされていた。しかし正直な気分、あれから千年が経ったという実感がまだあまり無いのだよ》


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bkm

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