27

 正に独裁者の演説。

 それを地上で聞くことしか出来ないソーディアンマスター達は、一時的に考えるという行為を失い身体の疲労もあり茫然としていた。


《何故だ……》


 感情を剥き出しにしたディムロスが叫ぶ。


《何故ヒューゴがダイクロフトの存在を知っているんだ! その運用方法までもを、何故……!》

《でも……コレでグレバムが世界を回っていたのか分かったわね……》

《各地にある封印を解く為……しかも一見封印は無事に見せる様に細工までして……それも恐らく、ヒューゴの入れ知恵じゃろうな……》

《でも、それにしたっておかしいよ……天地戦争時代の資料や兵器は僕達の前で処分されたんだから。それに、その……セシルが持ってたソーディアンと、言った言葉……》


『地上の民に可能な事が、天上の民に不可能なわけないだろう?』

 その言葉が真実なら、彼女が持っていたソーディアンは天上軍が作った事になる。しかし分からない、ダイクロフトが復活する前の現代技術でそんな事が可能なのか。


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -