17

 喜びも不安も彼と一緒に居て覚えたモノ。

 彼が自分を必要していたのではなく、自分が彼を必要としていたというのに。


「エ、ミ……っ、ぐっ……!」


 意識を失いかける程の激痛に胸を押さえ、リオンがその身体を抱き締める。


「セシル! しっかりし……」


 一瞬、ソーディアンマスター達に原因不明の悪寒が走った。

 その直後低い地鳴りが空気を震わせ、大きな地震が起きた。


「……っ、何だ!?」

《この揺れは……自然のモノではないぞ!》


 少し経ち揺れは多少収まったが、地震は続いている。

 ウッドロウが来た道を戻り退路を確認しに行ったが、すぐに戻って来た。


「ダメだ、エレベーターまでの道が崩れている!」

「では、奥に進むしか……!」


 フィリアの提案を、セシルは胸を押さえたまま否定する。


「ダ、ダメだ……! あの道は、更に、地下に潜って……いく。この揺れ……だと、水が……!」


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bkm

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