「スタン、改めて訊くけれど、リオンの事どう思う?」


 結界石を探しながらセシルは問う。

 スタンは暫し考え、積まれている木箱を退かしつつ答えた。


「やっぱり、イイ奴だと思う。セシルと話してる時、雰囲気が優しい気がするんだ」

「……そうか、スタンは人をよく見ているんだね」

「そんなに見ているつもりは無いんだけどなァ……」


 きっとその通りだろう、彼は人の本質を見抜くのに長けているのかもしれない。


「じゃあ、私は……君にはどう、見えているんだい?」


 無意識にその言葉を口にしていた。

 言った後から、自分は何を言っているんだと彼女は内心焦る。


「セシルは俺と歳あまり変わらないのに、凄く大人って感じがするな。落ち着いてるっていうか、何て言うか……リオンの雰囲気が優しいのも納得出来る気がする」

「――そう……ありがとう」


 恐らく彼は嘘をついていない、思った事を素直に言葉にしている。




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bkm

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