不適な笑みを浮かべ、その女は話す。
だがソーディアンマスター達は、言葉の意味は分からなかった。
「予定ではお前達ソーディアンのコアクリスタルを利用する筈だったが、まさか全てにマスターが現れるとは本当に計画外だ。新たな主と共に、水底に沈むがいい」
皆は空気が震えている事に気付いた。
スタンが声を上げる。
「セシル! 何言ってんだよ!?」
「非力なマスターに理解は求めていない」
興味が無いと言わんばかりに斬り捨てるその言葉。
リオンはやっと、重い口を開く。
「セシル、お前は……!」
嘘だとその口から言ってほしかった。
しかし、無情にもその口は不気味な弧を描く。
「産まれた瞬間から全てを狂わされた哀れなリオン・マグナス……いや、私とお前の仲だ、こう呼んだ方が良いだろうな」
一気に、少年の身体中が冷えた。
止めろと叫ぼうとする前に、その口は言った。
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bkm
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