10

「終わりだ……!」


 間髪入れずにリオンが跳び、結界石にシャルティエを突き立てた。

 その一撃で石は粉々に砕け散り、ゴーレムと同様に消滅する。


「うん、やったな」

「そうね、意外にも良い連携だったわねェ、びっくりだわ」

「任務遂行の為だ、当然だろう。さっさと次を探すぞ」


 勝利の余韻に浸る事も無くリオンは、シャルティエを手にしたまま歩き出す。

 労いの言葉も無い事に溜息をつくが怒りはせず、ルーティはマリーと共に着いて行く。


《……結界石、ね》

《まさか、アレを扱える人間がこの時代に居るとは驚きだよ。文献でも残っていたのかな?》

《そんな筈無い……と言いたいけれど、技術が今の時代にある事は確かなのよね……。グレバムという大司祭、一体何処まで知っているのかしら》

《アレが使えるとなると、神の眼も……》

《そうね……嫌な予感がしてならないわ……》


 天と地が騒ぎ始める。


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bkm

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