それを見てヒューゴは笑い、セシルも微笑を見せる。


「しかし予定外の事もあってね。スタンとルーティ、そしてフィリアにウッドロウ……ソーディアンマスターがこんなに揃ったのは本当に奇跡だと思うよ」


 心の底から嬉しそうに彼女は笑う。

 そんな彼女にスタンは呼び掛けた。


「セシル! ヒューゴさんを止めてくれよ! 神の眼に事だって、何かワケがあるんだろ!?」


 皆その筈だと信じていた、信じたかった。

 しかしそれを嘲笑うかの様に、彼女は微笑む。


「君達は私を信じてくれるんだね、それは嬉しく思うよ」


 だけど、と彼女は眼を細め彼等を見る。


「私と君達は違うんだよ。きっと君達はこの世界を守ろうとするだろう? でも私は違う……私は彼の為だけに力を尽くすんだよ」


 彼女が言う彼は喉の奥で笑う。

 一番に驚愕の表情を見せたのは、当然リオン。


prev next

bkm

[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -