14

 1人で全てを背負うな、そう言いたいのだろう。

 今どれだけ自分が惨めで身勝手か分かっているからこそ、その言葉が身に染みる。


「言われなくても分かってる……」


 何て自分は弱いのだろうと、自分を嘆く。

 そして溜息を吐いたのは、少年だけではなかった。


「ルーティさん? どうなさったのですか?」

「え? いや……何ていうか、何か、モヤモヤしてんのよね、凄く……」


 フィリアに声を掛けられたルーティは、彼女らしくない言葉を返す。

 このモヤモヤは何時からだっただろうか。


「……あー……何かイライラしてきた……」


 とにかく手に入れるべきは真実。

 その為の足の準備が出来たと、兵士が報告に来た。


「……行くぞ」


 覚悟は出来ているかと訊かれたら、素直に頷く事は出来ない。

 だが行くしかない、その先にるのが希望でも絶望でも。


「セシル……」


 それでも、希望を信じたくて。


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bkm

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