ゴーレムは間合いを詰めて来た彼女に向かい、石の拳を降り下ろす。だが大振りなその攻撃は当たらない。

 すかさずマリーは斧で足に一撃を加えるが、大したダメージは与えられなかった。


「固いな――!」


 死角からのフックにも彼女は反応し距離を取る。その攻撃にはスピードがあり、不用意に近付けば手痛い一撃を貰う事が予想出来た。


「マリーの斧でも駄目なのね……。
 確か、ゴーレムの身体の何処かには核とも呼べる部分があるのよね。それを身体から抜き取ってしまえば、停止する筈……」

「あの大きさで、核を表面に露出しているとは思えんがな」

「う……で、でも、身体は水や冷気に弱かった筈よ! だとしたらアタシの出番じゃない!」

《アイスウォールを使うなら、間合いを詰めないと駄目ね》


 相棒の言葉にルーティは言葉が詰まった。晶術を使うには相応の詠唱時間が必要なのだが、使おうとしている晶術はアトワイトの言う様に間合いを詰めなければならない



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