11

 礼を言いドライデンと別れたセシルは城を出る。

 そして人の目に注意しつつ向かったのは、メンテナンスを受けた飛行竜が置かれた地下の施設。入口に居た見張りの兵士を一瞬で気絶させ、奥へ進む。

 メンテナンスは既に終了しており科学者は居ない。所々に居る兵士を残らず倒し、飛行竜に乗り込んだ。

 足音も無く、中に居る兵士も倒し飛行竜の外にわざわざ運び出した。


「…………」


 最後に操縦室。

 そこには知っている顔が居た。


「セシル様……?」


 リオンと行動を共にしていた兵士・ウイル。

 生真面目な彼は敬礼し用件を訊く。


「どうされましたか? わざわざこんな所まで……」

「…………」

「……セシル様?」


 無言の客員剣士に彼は首を傾げる。

 その瞬間、客員剣士は後ろを取った。


「なっ……!」

「……すまないね」


 片刃の剣を抜き、峰で急所を外し打つ。


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -