礼を言いドライデンと別れたセシルは城を出る。
そして人の目に注意しつつ向かったのは、メンテナンスを受けた飛行竜が置かれた地下の施設。入口に居た見張りの兵士を一瞬で気絶させ、奥へ進む。
メンテナンスは既に終了しており科学者は居ない。所々に居る兵士を残らず倒し、飛行竜に乗り込んだ。
足音も無く、中に居る兵士も倒し飛行竜の外にわざわざ運び出した。
「…………」
最後に操縦室。
そこには知っている顔が居た。
「セシル様……?」
リオンと行動を共にしていた兵士・ウイル。
生真面目な彼は敬礼し用件を訊く。
「どうされましたか? わざわざこんな所まで……」
「…………」
「……セシル様?」
無言の客員剣士に彼は首を傾げる。
その瞬間、客員剣士は後ろを取った。
「なっ……!」
「……すまないね」
片刃の剣を抜き、峰で急所を外し打つ。
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