「何だか幸せだな、大切な人達からプレゼントしてもらえるなんてさ。うーんでも私、貰ってばかりだな……」

「そんな、僕が好きでやってるんだからべつに……」

「でも……、……あ」


 何か思い出したのか懐から家の鍵を出したセシルは、それに付いている別の鍵を外しリオンに差し出した。


「コレは……?」

「秘密の鍵、君になら渡せると思って」

「秘密って……コレ、大事な物だろう」

「大事だから、君に渡すんだよ。私にとって君も大事だからね」


 笑顔ではあるが、眼は真剣だ。

 リオンはそれを受け取り、握り締める。


「くしゅんっ」


 セシルがくしゃみをした事で大分身体が冷えてきた事に気付いた少年は立ち上がった。


「そろそろ帰るか、冷えてきた」

「そうだね……そうだ、君の部屋にお邪魔して紅茶入れようかな」

「えっ……え!?」


 突然の話に動揺し一歩後退り、それを見て彼女は笑い腰を上げた。


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bkm

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