「あ……此処か」
「ああ……」
やって来たのはヒトが居ない休憩所。星空ががよく見える。
「今日は空が綺麗だね」
「そうだな……」
2人はベンチに座り、ゆっくり息を吐く。
「……何か、私に話でもあるの?」
「えっ……」
「だって此処、殆ど誰も来ないし……落ち着くには丁度いい場所だし……雰囲気的にさ、話を切り出すのにはいい場所だと思うんだ」
「……ハハ、セシルには敵わないな……」
リオンは大きく深呼吸をし、小さな紙箱を差し出す。
セシルはそれを受け取り、赤い顔を背ける少年を見た。
「その……何時も世話になってるから、お礼というか……」
「そ、なんだ……中、見てもいい?」
「うん……」
静かに箱を開けると、中には銀色の指輪入っていた。
「純銀じゃないし、安物で悪いんじゃないかとも思って……」
自分は何を言っているんだと彼は慌てる。シャルティエは小声で応援していた。
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bkm
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