18

 セシルの言葉を全力で否定し、彼女は言葉を続ける。


「何ていうか、あのバカ弟達より呑気なモンだから、ついちゃんとご飯食べてるのかとか考えちゃうのよ。姉である事の宿命ね」

「まあ彼なら大丈夫だと思うけどね、うん。ルーティは本当に家族が好きなんだ」

「それはまあ……ずっと一緒に暮らしてたわけなんだから、当たり前だと思うわよ。特殊な例もあるだろうけどね」


 彼女が言う特殊な例とは、シスターと話をしている少年の事だろう。ヒューゴに会ったことがあるのだ、そう思っても仕方ない。


「アタシはアンタの方が凄いと思うけどね」

「ええ? どうして?」

「だって、あの生意気小僧の面倒ずっと見てるんでしょ? それってかなり凄いわよ」


 納得するべきか否か。判断が降せずまた失笑する。


「フフッ、彼は結構素直な少年だよ。周りに壁を作っているだけで、根はただの男の子なんだ」


prev next

bkm

[back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -