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 耳障りな叫びを上げる亀の舌をセシルが斬り落とし、地面を体液で染める。

 しかしそこで完全に甲羅に籠ってしまった。


「フン、図体だけのノロマが」


 詠唱を完成させ、リオンは力を引き出した術を具現する。


「グランドダッシャー!!」


 亀の下から溢れる大地のエネルギーは巨体を探さにし、情けない亀の姿を露にさせた。


「アイシクル!」


 ルーティの氷塊が軟らかい腹に突き刺さり、身体を凍結させていく。

 すかさずセシルが走り出し、剣閃を奮った。


「崩龍斬光剣!」


 剣閃は凍てついた身体をバラバラにし、討伐隊に勝利を与える。

 頭を失った残りのモンスターは海へと戻って行った。


「ま、こんなモノかな」


 剣を収めた時には、海岸は静けさを取り戻していた。


「しかし助かったよ、ルーティ」

「フン、べつにアンタ等の為とかじゃないんだから礼なんて要らないわよ」


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bkm

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