「北の海岸からモンスターが沢山上がってきたんだよ。その中に親玉みたいのが居てね、それでモンスターに見つからないように姉ちゃん俺達をここまでつれてきてくれたんだ。そんでね、姉ちゃん強いからまた行っちゃった」

「そうなんだ、ありがとう。これから君達のお姉さんの応援に行くから安心して待っててね」

「うん、でも姉ちゃんは強いからきっと大丈夫だよ」


 子供達が一斉に頷く。これだけ信頼されている“姉”というのは、一体どの様な人物なのだろうか。

 シスターに此処まで来た経緯を軽く話した後、2人は町を出て北の海岸に急ぐ。


「しかし無謀だな、1人でモンスター群の見張りとは」

「無理はしないと思いたいね。先に行った兵士がその姉を見つけていたら、話は簡単に進むんだけど」

「軍人と孤児院の折り合いが悪い事を考えると、それはそれで少し面倒になる気もするがな」


 先程のやり取りで少なくとも孤児達が軍を嫌っているのは間違いない。その理由は分からないが、姉も軍を嫌っている可能性が高いだろう。


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bkm

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