「君と手合わせでもしたい所だけど、多分負けるかな」
「数ヶ月のブランクくらい、セシルならすぐ埋められるだろ」
「ん……ありがとう」
照れ臭そうに笑う彼女を見ていると、1人の兵士が2人に駆け寄って来た。
リオンは慌てて姿勢を正す。
「ご報告します! 今、クレスタからモンスター出現の情報が舞い込み、お2人に確認と討伐をお願いしたいという事です!」
「クレスタ……具体的な数は分からないのか?」
「はい……何分、クレスタにある孤児院の娘が報告を強要したらしく、要領を得ないのです」
「なるほどね……でもクレスタは海に近いから、水棲モンスターが陸に上がって来たと考えると厄介かな。陸上モンスターより群れるし、君から聞いた大型モンスターの件もあるし」
どちらにしろ任務が降った以上行動するだけ。
「さっさと行くか」
「そうだね、善は急げと言うし」
「到着次第、現地の兵と合流をお願いします」
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bkm
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