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 彼女も困惑しているのか小さく溜息を漏らす。

 リオンは本来ならば父と呼ぶべき男の事を考える。


「まあ……何時もの気紛れだろうな、まったく……」

「ええ……でも住み込みの子とかは何処か旅行に行きたいとか、結構皆楽しみにしてるのよ」

「住み込みじゃあ殆ど休みは無いだろうしな。ところでマリアンは、買い物にでも行くのか?」

「ええ、住み込み組で必要な日常品を私が買いに行く事になったの。女ってこういう時大変なのよね」


 苦笑するマリアン。何でも女は、事前に色々計画を立てたがるモノとかなんとか。

 確かに前以て立てていた計画が総崩れしたら大変だと、リオンは何となく女性の気持ちが分かった気がした。


「……じゃあ、僕も買い物付き合おうか?」

「え……でも、任務を終えたばかり疲れているでしょう?」

「大丈夫、僕だって男なんだから」


 微笑を浮かべる彼は非常に得意気。

 マリアンは微笑み、ゆっくり頷いた。


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bkm

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