「リオン様青春してるねェ、いいねェ」
「お前オッサンみたいだぞ」
「俺がオッサンならお前はジジィだ」
このやり取りをキッカケに2人は口論を始め、少年は大きめに咳払いをして止める。
改めて思うのが、本当に彼等で大丈夫なのかという心配。
「いいか、1つでも大きなミスをしてみろ、僕の顔に泥を塗ったとして斬り捨ててやるからな」
「はい、肝に命じます」
「斬り捨てられたくないから頑張りますよ」
2人の兵士は全く違う言葉で同じ事を言い、敬礼をした後彼等の居場所に戻っていった。
「……まったく、バカばかりだな」
《坊っちゃん、まだ顔が赤いですよ》
「え……う、うるさいな」
そう言いながら大きく深呼吸をし自分を落ち着かせ、屋敷に戻る為城を出る。
夕方と呼ぶにはまだ早い時間帯、人々は忙しなく街を流れていた。
《これからどうします?》
「屋敷で待機、しかないだろう」
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bkm
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