確かに、休暇中会った時は何時も彼女が持っている密かな緊張感は殆ど感じられなかった。それほどに休暇を満喫出来ていたという事か。
だが今は客員剣士の称号に相応しい休暇前の雰囲気に戻っている。コレは流石と言うべきだろう。
「ところで、その2人は?」
「え、ああ……彼等は隊長候補で、今回僕が査定する事になったんだ」
「ウイルと申します、こうしてセシル様に自己紹介が出来る事を光栄に思います」
「ジョブスっス、ウチの相棒がお堅くてすんません」
各々から挨拶を受けたセシルは、リオンに小声で話し掛ける。
「随分と真逆の2人だね……」
「しかしドライデン様のお墨付きでな……直々査定の任務が降ったんだ」
「ヘェ……それは凄いじゃないか、君も閣下のお墨付きって事じゃないのかな?」
「そ、そうか……? そうだと、いいんだが……」
つい笑みが溢れそうになるのを抑え、彼女の言葉な安心感を覚えた。
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bkm
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