19

 そしてフィリアの案内でリオン等は大神殿へと向かう。


「ジョブスさん、お怪我は大丈夫ですか?」

「え、あ……は、はい……これくらい、何とも……」


 応急措置は済ませているので出血は既に無く、ジョブスは口元を引きつらせ頷く。

 恐らく先程の爆発の恐怖が未だ残っているのだろう。


《ねぇ、クレメンテ老……この数ヶ月、フィリアって……》

《ほっほっほっ、シャルティエよ……それは愚問というヤツじゃぞ……》

《…………》


 触れてくれるなというヤツか。

 ソーディアンはそれ以上何も喋らず、客員剣士と兵士はフィリアのボム談義に戦々恐々としながら目的地へと足を進めた。


「司教様! お2人共ご無事でしたわ!」


 大神殿に着いて早々フィリアは、大扉の前で忙しなく歩き回る司教に駆け寄り事を伝える。

 無事に解決した話に司教は安堵の表情を見せ、後から来た男性2人の姿を見て涙を流した。


prev next

bkm

[back]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -