まだまだ聞きたい事はあるが、大神殿の方からやって来た司祭がジョブスの名前を知っている事、気付いてみれば僧兵が辺りを警戒している事に大体状況をリオンとジョブスは理解した。
「フィリア、ウイルは大神殿に着いたんだな」
「はい、怪我をしていましたので治療をしていますが軽傷ですので安心してください。司教様も無事に連れて来てくださいました」
「そうか……良かったー」
安心して気が抜けてしまったのかジョブスは座り込み、大きく息を吐いた。
フィリアも微笑み、リオンは皆無事である事に胸を撫で下ろす。
「ところでリオン様、彼女って……」
「…………」
ジョブスの言葉に少年は徐に視線を逸らす。
どうやら触れてはいけない事なのだと彼は理解した。
「後は神団の皆さんにお任せして大丈夫です。ジョブスさん、立てますか?」
「は、はい……」
謎の爆発物を投擲した手を借りジョブスは立ち上がる。
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bkm
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