責任を感じているのか司教俯き、肩を落としている。

 出発を遅らせたいと言ったのも弟子を心配しての事だろう。


「司教、彼の容体はどうなんだ?」

「先程医者に必要以上に疲れが溜まってしまっただけで、他は問題無いと言われましたが……」

「司教1人で大神殿に向かうというのは……」

「それは……」


 やはり残りたいらしく、司教は言葉を詰まらせる。

 どうしたものかと考えていると、ウイルが発言した。


「リオン様、司教様だけでも大神殿にお送りした方が良いと思われます。数日後には大神殿にて式典が行われる予定、準備もありますし、司教様はその中で大事な役割があった筈です」


 最もな意見だが、ジョブスがすぐに反論を言葉にする。


「でも弟子も大事だろうよ。この様子じゃ短くても2日は動かせない、式典まではまだ日数があるんだから出発が遅れるくらい問題無いだろ」

「だが、此処で回復を待っていても何も……」


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bkm

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