口論を始めた2人の後ろを歩くリオンが咳払いをすると、彼等は慌てて口論を止める。
先行きに不安を覚えていると、シャルティエが言った。
《何だか、坊っちゃんとスタンみたいですね》
「は……? 何を馬鹿言って……」
《僕の気のせいですかね》
「…………」
何だか最近シャルティエが強気になった気がすると少年は思う。
悔しいような嬉しいような、不思議な感情に悩んでいるとモンスターの出現も無く何時の間にかハーメンツに到着した。
「司教達は宿に居る話だったな」
「はい、我々が迎えに行ってきます。リオン様は此処でお待ちください」
「司教ってくらいだからお堅い人なんだろうなー……」
「グダグダ言ってないで行くぞ」
きびきびと動くウイルをジョブスが追っていく姿に、リオンは溜息を隠せない。
「どちらも人望はあるらしいんだがな……」
《真逆のタイプですよねー》
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bkm
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