17

「では皆さん、お世話になりました」

「道中気を付けてね。……君なら大丈夫だとは思うけれど……」

「…………」


 彼女の“秘密兵器”を見た事がある者達は、セシルの言葉に同意するしか選択肢はない。

 フィリアは王等と握手を交わした後挨拶をし、教徒達と共に後ろを振り返りつつ城を後にした。


「……やっと、終わったね」

「ああ……」


 去り行く姿が見えなくなった時、ヒューゴが2人に声を掛けた。


「私はこれからの事についてを話し合う為会議に出る。お前達は屋敷に戻っていなさい」

「……分かりました」


 父と眼を合わせずリオンは従い、セシルと共に王と将軍に一礼し屋敷へと足を進める。

 空はすっかり夜に染まっていた。


「何だか気が抜けたね……暫く反動が凄いかも」

「大丈夫か……? 暫く屋敷に止まっても構わないんだが……」

「んー……嬉しいけど、家に居る方が良いかもしれない。たまには買い物とかさ、しようかなーって思ってたりするから」


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bkm

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