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「遅れてしまい、申し訳ありません陛下」


 セシルが頭を下げると王は笑い、気にしていない事を伝える。

 それを聞いた一同胸を撫で下ろし、緊張感が緩和された。


「ウッドロウ殿、この度の協力、心から感謝する」

「いえ……これからは国同士が争うのではなく、手を取り合える世の中にしていきましょう」


 2人の王は互いの手をしっかり握り締め、意思を確認する。

 王は次に、スタンに声を掛けた。


「スタン、ディムロスを此方に」

「……はい」


 スタンは王の隣に立つ兵にディムロスを手渡す。


「じゃあ……またな」

《……ああ、また……な》


 やはり名残惜しいのか青年は剣を見つめた。しかしすぐに王の方を向き一礼する。


「うむ……何時でも城に来るといい、ソーディアンとの会話ならば許す事が出来よう。
 それにセシルの休暇が明け次第ディムロスは彼女に預ける。その時は彼女を訪ねるとよい」

「ありがとうございます」


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bkm

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