「なるほどなるほど、そういう事ですね」
「そ、そういう事というのは……」
「皆まで言いませんよ、他人の色恋に首を突っ込むのは野暮な人がする事です」
「でもチェルシー、飛行竜で私とリオンの事結構熱心に訊いてきたよね」
セシルの指摘にチェルシーは押し黙る。
様々な店を回り大分時が過ぎた所でルーティが言った。
「色々歩き回ったから、ちょっと疲れちゃったわね」
「楽しんで疲れるというのは、何だか幸せな気分になりますわ」
「ウッドロウ様とおじいちゃんへのお土産も買いましたし」
「美味しい物も食べたしなー」
各々楽しんでくれた様子を見てセシルは安心する。そして暫く考え込んだ後、談笑する皆に提案した。
「じゃあ一休みに私の家に来るかい? 何も無いけど」
「ほー……悪くないかもね。アンタがどんな部屋で寝てるか興味あるわ」
「俺も俺もー」
「凄腕の剣士のお部屋……何だかワクワクしちゃいますねェ」
「め、迷惑にならないのでしたら……」
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bkm
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