神の眼を積んだ飛行竜は、ウッドロウやフェイト等を含めた一行を乗せセインガルド首都・ダリルシェイドへと向かう。
《……坊っちゃん、大丈夫ですか?》
「揺れ過ぎだ……空を飛ぶなら、もう少し何とかしろ……」
飛行竜内の部屋のベッドに横になるリオンは、ベッドサイドのテーブルに置いているシャルティエに悪態をつく。
「所詮は貨物船……乗り心地の問題じゃないか……」
《ですね、我慢するしか……ない……ですね、はい》
青い顔をするマスターに掛ける言葉が思い浮かばず、シャルティエは笑う、とりあえず。
そこにノック音がし、リオンが答える間も無くルーティが入って来た。
「ルーティ……、何しに来た……」
「いや、アンタが寝込んでるって聞いたからさ、からかってあげようかと思って」
寝込んでいると分かっていてそれを言うかと思う前に、一番来てほしくない彼女に来られ少年は眉間に深いシワを作る。
prev next
bkm
[back]