「これから大変だね……」
「そうだな……暫くは直報告と、報告書作成の毎日だな……」
先刻飛行竜を操縦していたのは、ダリスが率いる義勇軍だった。マリーを含めた二人の説得により彼等は飛行竜を制圧し、時計塔の決戦に助力する結果に至る。
体力の限界が来たダリスは運ばれ、ウッドロウが民達への状況説明を行っている間に他の面々は彼の見舞いに向かった。フェイトも合流し、事態は終息に向かっている。
「まあ、報告書を書いてる方が良いけどね、ちゃんと家で寝れるし」
「ああ……まだやるべき事は残っているが、少しくらい息を抜いても良いだろう」
《ですね、きっと何も起きないですよ》
シャルティエは言い、リオンは頷く。安息を感じ、息を吐いた。
ただ、隣に立ち微笑を浮かべる彼女だけは、
「やっと……、ゆっくり休めるね……」
何も起きはしない。
“今”は。
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