彼は本気だと、リオンは息を飲む。
集中するウッドロウの隣で、チェルシーが弓を構えた。
「微力ですが、ご協力します!」
「私も、お力添えしますわ」
フィリアがクレメンテを構える。
「あーあ……こんな巨大レンズ壊すなんて有り得ないって言いたいけど……」
深い溜息を吐き、ルーティがアトワイトの切っ先を神の眼に集中させた。
「ま、確かにこんなのは無い方が良いかもしれないね」
リオンの隣で、セシルは剣を手にする。
そして彼女は訊いた。
「君はどうする?」
「…………」
スタンも構えており、流れは完全に破壊する方向へ向かっている。恐らく止める事も出来ないだろう。
ならば今、優先するべきは、
「――フン、仕方ないな」
シャルティエを抜き、答えを示す。
「リオン……!」
「一度だけだからな、さっさと飛行竜の方と合流しなければならないんだ」
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bkm
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