皆は武器を構え、警戒心の欠片も無い男を見据える。
すると、背後にある神の眼が光を発し始めた。
《この光は……、モンスターか!》
《いや、違う! 気を付けろ!》
イクティノスが叫んだ直後、神の眼の光は強くなり反射的に皆は眼を閉じる。
収束したのはすぐの事だったが、そこにはモンスターの姿は無かった。
「何だ……、失敗か……?」
「――上か!」
リオンの言葉にスタンを始めとして皆が顔を上げる。
天井にヒビが入ったその直後それは崩れ落ち、天井があった場所に脅威は居た。
「飛行、竜……?」
《違う……戦闘機竜、始祖竜だ!》
スタンの言葉を否定し、ディムロスは声を震わせる。
見上げる視線の先には、飛行竜程大きくはないが戦闘機としては充分な大きさと威圧感の竜。
次にクレメンテが声を発する。
《何故生体兵器の召喚を奴が……!》
「アレも……生体兵器なのですか……?」
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bkm
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