天井の扉が開かれ、薄暗いが光が入る。

 ウッドロウが扉の向こうに消え暫くした後、彼の手が手招きをした。


「大丈夫みたいだな」

「じゃあ行こうか」


 皆は静かに梯子を進む。

 先はやはり薄暗い倉庫。使われていないのか、荷物には埃が被っている。


「此処から時計塔まで行くわけだが……やはり最大の障害はダリスだな」

「時計塔に行くには大広間を抜ける必要がある。そこは要所要所へ繋がる中心でもあるから、警備は固いだろう」

「やはりダリスが居るとしたらそこの可能性が大か。会わずに済めば良いが……まあ無理だろうな」


 寒さに固まった筋肉を解すついでに、改めて進路を確認を始めた。

 部屋の外に人の気配は無い為、休む程度の猶予はあるだろう。


「マリー、平気?」

「ああ……大丈夫だ」


 ルーティの問い掛けにマリーは、少々ぼんやりとしながら答える。

 皆の緊張は当然高まっていた。


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bkm

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