「グレバムを倒し、神の眼と……イクティノスを奪還する、今度こそな」
《坊っちゃん……》
「ファンダリアの宝剣、じっくり見てみたいからな」
マスターの言葉に、色々な事が嬉しく思いシャルティエは小さく笑う。
暫くして、フェイトとアルバにスノーフリアを任せ彼等はハイデルベルグへ向かうべく町を後にした。
「しっかし、益々ワケわからんパーティになったわね……」
「王子に弓匠の孫だしね……、名だたる有名人もびっくりだろうね」
雪はちらつく程度に降っており、進む分には良い条件。ただ義勇軍の存在を考えると、天気が良過ぎるのは悪条件になる。
防寒具でしっかり身を守り、飽くまで旅人として彼等は進む。
「……ちょっと考えたんだけれど」
「何だ?」
声を潜めるセシルに、リオンは耳を傾ける。
「イザーク王が、何故義勇軍に刃を向けたかなんだけどさ」
「ああ……僕も気になっていたが……」
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bkm
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