町の外れでウッドロウとチェルシーを加えた一行は、見送りのフェイトとアルバと言葉を交わす。
「チェルシー、皆に迷惑を掛けるんじゃないぞ」
「もう、大丈夫だってばー。おじいちゃんってばいくつになっても心配性なんだから」
「可愛い孫を心配しない爺が居るものか」
祖父と孫の会話に一部の面々が和む隣で、リオンとセシル、そしてウッドロウは、フェイトと改めて互いの意思を確認した。
「我々アクアヴェイルは、ウッドロウ殿を支持します。しかし正式な立場ではない故、怪我人の手当てぐらいしか出来ないのが口惜しいですが……」
「いや、それだけでも嬉しい限りです。私が不甲斐ないばかりに、彼等には苦しい思いをさせてしまいましたから……」
次代の二人の王の意思は互いに結び付き、動乱の中の雪国に小さな希望を落とす。
ならば、とリオンも更に決意を固めた。
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