翌日、宿の食堂が何やら騒がしかった。
「じゃんじゃん持って来い! 金は今回の仕事が済んだら払ってやる!」
「腹が減ったらなんとやらでヤンス!」
「身体温めなきゃいけないしねー。いっぱい働かなきゃいけないんだから」
遠巻きにウッドロウを除く一行はそれを確認する。
案の定だった。
「何せ、俺達こそが伝説の!」
「伝説の!」
スタンとチェルシーを除く皆は思う。よくもまあ、何処にでも現れるなと。
「俺達漆黒、漆黒の翼、伝説の傭兵、イェイ」
今までの諸行から察するに、無銭飲食が目的か。
そこにアルバが現れた。
「では、屋根の雪降ろしを頼もうかのう」
突然の依頼に当然三人は反論する。
「ふざけるな! 何故我々がそんな事しなければならないのだ!」
「まったくでヤンス!」
「他当たんなさいよ!」
彼等の勢いにアルバは全く屈せず、飄々とした態度で話を続けた。
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