18

 スタン、フィリア、ウッドロウの三人が宿を出た後、ルーティがぼんやりしているマリーに改めて声を掛けた。


「マリー、ちょっと外の空気吸わない」

「……ああ」


 そうして彼女達も宿を後にする。

 残されたのは、リオン、シャルティエ、セシル。


「……君さ、酔ってたでしょ」

「…………」

「ずっと皆と一緒だったから……我慢してたよね」

「……寝る」


 今日一番の深い溜息を吐き、リオンはベッドに横になった。セシルは隣のベッドに座り、息を吐く。


「マリアン心配してるかな……」

「多分……してる、かもな」

「だね……終わったら、お土産とか買って帰ろうか」

「そんな暇は無いと思うが」

「それは残念」


 激動の合間の一時はとてもゆったりしている。

 リオンは、横目で彼女を見つめた。


《坊っちゃん、一種のベッドになっちゃったらどうです?》

「雪に埋めるぞ……」

《し、洒落にならないです……》


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bkm

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