展開としては最悪なモノだ。
「でも、グレバムがソーディアンが使えるっていう確証は無いよな?」
《いや、奴は神の眼を手中に収めている。アレがあれば資格が無くともソーディアンを扱えるだろう……イクティノスの意思を無視してな》
厳しい口調からは、仲間を想う心が感じられる。
だがどんな状況下にあっても、目的は変わらない。
「グレバムが一国を掌握した事で、奴は自分を言い逃れが出来ない犯罪者だと自分で認めた事になる。
奴のミスはウッドロウを討ち洩らした事と、そのウッドロウが僕達に出会ってしまった事だ。次期国王であるウッドロウが生きている限り、真に国が落ちる事は無い」
「次期国王か……改めて言われると、今の自分の小ささを実感するな」
リオンの言葉に頷きつつも、ウッドロウは浮かない顔をしている。“次期国王”という重圧のせいだろうか。
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bkm
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