「――ウッドロウさん!!」
森の奥に、兵士囲まれた褐色肌の男と、膝を着く少女が居た。
すぐさまフィリアが晶術を発動させる。
「ストーム!」
暴風が兵士達を怯ませ、その隙にスタンとリオンが彼等を討ち倒す。そこにウッドロウも加わり、戦闘終了までにそれほど時間は掛からなかった。
チェルシーをスタンが背負い、皆はすぐにその場を離れスノーフリアへと急ぐ。
「チェルシー、すぐ町に着くからな!」
「は、い……」
大きい怪我は無いが、どうやら彼女は衰弱している様だ。町に着いた一行は先ず、アルバが手配していた宿の一室で少女を休ませた。
「おじい、ちゃん……」
「チェルシー……ウッドロウも無事じゃから、ゆっくり休みなさい……」
「うん……」
祖父と孫娘が休む部屋の隣で自己紹介とファンダリアへ来た説明が済み、ウッドロウとリオンを中心に話は始まる。筈だったが、世間知らずのスタンへの説明が先だった。
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bkm
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