「ハイデルベルグが落ちただと……!?」
ハイデルベルグはファンダリアの首都、それが落ちたとなれば確かにこの国が滅びたと言っても過言ではない。
アルバは話を続けた。
「しかし逃げて来る途中の森でウッドロウとチェルシーがはぐれてしまってな……此処の駐在軍に捜索を頼んでいたのじゃ」
「じゃあ俺も――、あ……」
今の自分には最優先にするべき事がある事を思い出し、スタンは口を閉ざす。
すぐさまリオンが、アルバに質問をした。
「ウッドロウというのは、ウッドロウ・ケルヴィンの事か」
「そうじゃが、お主は……もしや、セインガルドのリオン・マグナスか?」
「あ、ああ……」
リオン・マグナスである事を認めるとアルバは暫く考え込み、一つ頷いた後出した結論を少年に伝える。
「頼むウッドロウとチェルシーを助けてやってくれ。あ奴が居れば此方の事情を伝え易くなるじゃろう」
「……分かった」
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bkm
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