問いに対してスタンは首を捻る。

 まあ答えは期待していなかったと、ルーティは説明を始めた。


「突然ファンダリアの方から国交を制限したのよ、理由は分からないんだけどね。多分、国の内側って何かあったんだろうけど……」

「生憎セインガルドの方でも何も分からないんだよね、相手が賢王じゃ下手な事出来ないし」

「“賢王”イザーク・ケルヴィンか……グレバムも下手な事は出来ない筈だがな……」


 リオンの呟きの直後、出航の合図どある旗が上げられる。

 皆はジョニーに歩み寄り、スタンが笑顔で頭を下げた。


「ジョニーさん、色々ありがとうございました」

「うん? 寧ろ礼を言うのは此方だと思うが……お前さんの性格を考えたら、素直に受け取るのが良いんだろうな」


 それに悪い気はしないし、と彼は屈託無く笑う。

 それから簡単に挨拶を交わし、フェイトを含めた一向は船に乗り込んだ。


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bkm

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