ルーティとマリーが彼を追い、その後ろをセシルとスタンが着いて行く。


「すまないね、彼気難しくて」

《我は少々心配ではあるな。これでは有事の際に出鼻を挫かれる恐れがあるぞ》

「面目無い、軍人としては致命的になりかねないだろうね。私としても何とかしたいと思っているのだけれど、こればかりはそう簡単にはいかないモノで……」


 ディムロスの忠告を素直に受け入れ溜息をつく。

 そこにスタンが、何故か微笑を浮かべ言った。


「俺……リオンは、根っからああいう人間だとは思えないな」

「――! それは……どうしてだい? 会ってまだ殆ど経っていないのに」

「んー、何か上手く説明出来ないんだけど、本当はイイ奴なんじゃないかなって思ったんだ」


 彼は自分自身に苦笑し、ディムロスからは溜息をつかれてしまった。隣を歩くセシルが別の反応をした事には、気付かなかったが。


「――イイ奴、か」


 なら私は。


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