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「ジョニー! お前、無茶しやがって……!」

「結果オーライって事で良いだろうよ、そう目くじら立てんなって」


 肩の血痕をそのままに何時もの笑顔を見せる幼なじみに溜息をついたフェイトは、逃がさんと言わんばかりに手首を掴む。それから、リオンに向き直り話を切り出した。


「リオン殿、先程の揺れは……」

「ああ、グレバムがセインガルドから奪った飛行竜だ。何処に行ったか調べられるか。あと、不審な船が国を出なかったかどうかも」

「お任せください。少々時間がかかるかもしれませんが、必ず突き止めます」


 同行していた兵士達に情報収集を始めるよう指示を出したフェイトは、改めて幼なじみを見る。

 バツの悪そうな顔をし、眼を合わせない様にしている。そんな彼の腕を引きフェイト・モリュウは城の正門向かう。


「お、おい、フェイト」

「今まで好き勝手やってくれたんだ、覚悟しろよ?」

「おー、怖い怖い」


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bkm

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