床に血が散る、それはジョニーの物だが、彼は口元に弧を描いていた。
シャルティエの刃によって流された刀は肩を掠め、床に突き刺さっている。
「焦ったな、ティベリウス」
「ぐ……!」
腰を浮かせた瞬間、刀が砕け散った。
視線が交わり、ティベリウスは不適な笑みを見る。
「武人失格だな」
更に腰を浮かせ、斬り抜けた。
広間に沈黙が降りる中、ティベリウスは立ち上がる。
「……一つの思想に捕らわれてるって点で言えば、同じなんだよなァ」
ジョニーは未だ強い眼を見せる大王に言った。
「駒に成り下がった気分はどうだ、ティベリウス」
「……道化が、ほざきよるわ」
吐き捨てる様にティベリウスは告げ、命ともに大王は崩れ落ちる。
同時にジョニーも腰を降ろした。
「やれやれ……暫くは筋肉痛だなコリャ……」
「ジョニーさん!」
肩で息をする彼に皆が駆け寄る。
その中で、リオンがグレバムの姿が無い事に気付いた。
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