絶対の自信と共にリオンは駆け、ティベリウスと剣を交える。
すぐにルーティが詠唱を始め、同時にセシルが駆け出し鍔迫り合いを行う大王の背後を取った。
「甘いわ!」
「くっ……!」
刀から片手を離し鍔迫り合いのまま、背後のセシルの剣を蹴りで防ぐ。
両手でシャルティエを持つリオンに対し、ティベリウスは片手。つまりこの男は本気を出していない事になる。
「チッ……!」
分かってはいたが、力で挑んでは敵わない。
リオンは鍔迫り合いを止め距離を取り、息を整える。
「メイルシュトローム!」
ティベリウスを中心に強い水渦が発生し、水圧によるダメージと共に動きを拘束する。
そこに突撃する、二人の剣士。
「この程度!」
大振りに刀を奮い、二人の攻撃を同時に弾く。
晶術を受けながらの行いに、武人としての能力が窺い知れる。
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